女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2019年度

キャド・キャム株式会社 (学術研究、専門・技術サービス業)

従業員の声を聞き、継続就業に必要な制度を都度導入してきました

認定マーク

企業プロフィール

設立
1972年
所在地
山形県鶴岡市
事業内容
学術研究、専門・技術サービス業(建築設計事務所)
従業員数
108人(うち女性71人)
企業認定・表彰等
くるみん認定

取組内容

仕事と育児の両立支援仕事と介護の両立支援テレワーク

特徴的な制度・取組など

  • 対象者一人につき6日間、有給で、1分単位で利用可能な介護休暇制度。
  • 介護、育児等の事情により出勤が難しい場合には在宅勤務が可能。

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インタビュー

  • 代表取締役
    齋藤 士郎 さん(左)

    取締役 総務課長
    菅原 優子 さん(右)

取組のきっかけ・経緯
仕事と家庭の両立のため従業員が必要とする制度を整備

 当社はCADを用いた設計業務を主とする建築設計事務所であり、以前から女性が多く勤務しています。両立支援の取組を始めたきっかけは、1990年頃に、ある女性従業員が業務のために、風邪で休んでいる子どもを自宅において出勤していたことを知ったことです。当時、テレワークという概念はなかったのですが、病気の小さな子どもを家においたまま出勤しなくて済むよう、すぐにパソコンをその従業員の家に届け、在宅勤務ができるようにしました。当時はネット環境も今のように整備されていなかったため、出勤できるような状態になってから、 パソコンを持ってきてもらっていました。その後も、仕事と育児を両立して勤務する従業員が多かったことから、子どもの送迎や学校行事等に利用できる子育て支援休暇(子が中学校修了まで、子1人あたり6日、2人以上12日付与、有給、1分単位で利用可能)の導入、子の幼稚園~大学の入学・卒業時の特別休暇(有給、1日)、学童保育終了後等に事情により子どもを職場に連れてくることを認める子連れ出勤等、従業員の声を聞きながら、必要となる両立支援施策を実施してきました。時代とともに、ネット環境も整備されてきたことから、現在では終日在宅勤務することも可能です。
 仕事と介護の両立支援についても、従業員からの申し出により、制度を整備してきました。以前から法定の介護関連制度を整備していましたが、数年前に在宅でご家族の介護をすることになった従業員から、介護休業を利用せずに、仕事と介護を両立したい、という相談がありました。介護休業の日数は限られており、また、無給となるため、長期的に仕事と介護を両立させていくためには、働き続けられることが重要であったためです。この頃には、ネット環境も整備されていたため、介護においても在宅勤務を可能としました。
※子の看護休暇とは別の独自の制度

具体的な制度の内容
1 分単位で利用可能な休暇制度により時間を有効に活用

 当社の介護休業制度は法定通りですが、介護休暇は、対象を要介護、およびその他の世話が必要な状態にある対象家族とし、1人あたり6日、2人以上は12日、有給で、1分単位で取得可能です。子の看護休暇(子が中学校修了まで、子ども1人あたり6日、2人以上12日付与、有給、1分単位で利用可能)を使い切ってしまった場合には、子どもの看護等の場合にも介護休暇を利用可能としており、これまでに13人(女性11人、男性2人)が利用しています。介護休暇は1分単位で利用可能であるため、業務時間中に中抜けしたり、 朝夕に用事があるような場合にも、柔軟に対応することが可能です。利用時間等の管理は、タイムシートのデータをもとに、総務部門で計算しています。
 在宅勤務制度は、育児、介護等の理由で毎日出勤することが難しい場合、本人からの申請を受けて会社が認めた場合に利用可能であり、必要な期間利用することが可能です。現在は介護理由で2名が利用しています。配偶者の転勤に帯同する場合等にも在宅勤務を認めています。
 また、当社の就業時間は9時~18時ですが、保育園の事情等により18時までの勤務が難しい場合、始業・終業時刻を1時間前倒しした8時~17時勤務も個別に認めています。

取組を進める上での工夫や配慮等
制度ありきではなく従業員が必要とする施策を導入

 当社では、制度を導入・整備する際、制度ありきで検討を進めるのではなく、従業員が働き続けやすい環境とするにはどのような制度が必要か、従業員が働き続けるために何を必要としているのか、という観点で検討しています。例えば、介護休暇及び子の看護休暇は2018年8月から1分単位での利用を可能としましたが、これはそれまで、1時間単位で取得可能としていたところ、 30分しか利用しない場合にも1時間単位となってしまい、時間も休暇も勿体ない、という従業員の声を踏まえて変更したものです。1分単位とすることで、時間をより有効に利用できるようになりましたし、休暇も無駄にしなくて済むようになりました。また、当社は中途採用が多いのですが、その中には育児中の従業員もいることから、育児関連休暇等は、入社した日から利用可能としています。介護にもそのようなニーズがあれば、適宜見直しを進めていきます。

取組による効果等
継続就業した従業員が業務でお返ししてくれることが最大の成果

 従業員が働き続けるために必要な制度を導入してきたことで、継続就業はもとより、時間を有効に活用して仕事と家庭を両立できるようになったと考えています。特に、山形県は両親と同居している比率が高く、在宅介護をするケースも多いと考えられますが、在宅介護を担いながら通常通り出勤しようと思うと、大きな負荷がかかります。当社の業務は、業務用のパソコンがあればできる仕事も多 いため、在宅勤務により継続就業できるのであれば、会社としても技術を有する優秀な人材の継続就業につながり、不可欠な取組であると考えています。従業員の多くは近郊に在住しており、必要があれば出社してもらうこともできるため、困ることはありません。また、取組を進めたことにより、くるみん認定を3回取得したほか、平成25年度山形県ワーク・ライフ・バランス優良企業知事表彰も受賞することができました。
 ハローワークの求人票において、当社の両立支援制度について記載したり、くるみん認定取得の情報を掲載していること等により、男女問わず、当社に関心を持って応募してくる方が増加しました。また、当社の従業員から話を聞いて応募してくる方もおり、優秀な人材の確保につながっています。
 また、従業員からの要望に応え、従業員が仕事と家庭の両立をしやすいように制度を整備して働き続けられる環境を提供してきたことについて、従業員が仕事で返してきてくれることを嬉しく感じています。当社は定着率が高く、仕事と家庭を両立している従業員も長く働き続けて、仕事の成果という形でお返ししてきてくれます。そのことが、取組による何よりの成果であると考えています。

今後の課題・展望
今後も従業員からのニーズに対応

 当社は従業員の平均的な年齢層が比較的若く、これまでは仕事と育児の両立支援をメインに取組を進めてきました。しかし今後、従業員の平均年齢が上がっていくにつれ、介護との両立をする従業員が増えていくことが見込まれます。育児との両立支援においても、さまざまなケースや希望に対応する形で制度を整備してきましたが、介護においても、実例が増えてくるにつれて、さまざまなケース、要望が出てくることが想定されるため、従業員からのニーズが出てきた時に、必要となる施策を講じていきたいと考えています。

(データの取材時点:2019年9月)

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