女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

女性の活躍推進・両立支援総合サイトトップ > 女性活躍・両立支援事例集トップ(事例検索) > 企業事例

2024年度

イオンモール株式会社 (不動産業、物品賃貸業)

「地域共創業」を目指して、女性が活躍し続けられる環境の整備

認定マーク

企業プロフィール

設立
1911年
本社所在地
千葉県千葉市
事業内容
不動産業
従業員数
3919人 (うち女性 2399人) ※単体
企業認定・表彰等
くるみん認定、えるぼし(認定段階3)、プラチナえるぼし

取組内容

女性活躍推進 女性管理職登用 事業所内保育施設

特徴的な制度・取組など

  • 管理職研修、マネジメント研修の実施
  • 事業所内保育施設の設置や週休3日制度の導入等働き続けることができる環境の整備
  • キャリア形成や専門知識習得の支援
  • キャリアプランの相談機会の設定

データベース・両立支援のひろばを見る

取組事例ダウンロード 

インタビュー

  • 人事部
    ダイバーシティ推進グループ
    山下 三紗子さん

取組のきっかけ・経緯
お客さまのニーズを理解できる女性管理職の必要性を認識

 当社では出産や育児を経て幹部職・管理職として活躍し続けている女性従業員が少なく、従業員全体に対して女性管理職の比率は低い状況でした。一方で当社のお客さまは女性が非常に多いことから、顧客ニーズを的確に把握するためには、女性の考えや意見等を理解できる女性従業員の管理職登用が重要と考え、女性活躍推進の取組が始まりました。取組を進めるにあたり、女性従業員が活躍するためにどのような制度や体制が必要なのかを社内で話し合う「女性の働き方委員会」を2013年に発足し、社外研修への参加や他社の取組事例等の情報収集を行いました。その後、管理職研修やマネジメント研修の実施、事業所内保育園の設置、育児短時間勤務や週休3日制度の導入等、女性活躍推進のためのさまざまな取組を進めています。

具体的な取組の内容

管理職研修、マネジメント研修の実施

 管理職を目指す従業員や新たに管理職に就いた女性従業員を対象に、先輩従業員によるパネルディスカッションや評価方法などのマネジメントを学ぶ管理職研修を希望者に実施しています。管理職研修は、20代の参加者もおり、早い段階から、キャリアアップを目指す従業員の支援に力を入れています。


働き続けることができる環境の整備

 一部のイオンモール施設内に事業所内保育施設として、「イオンゆめみらい保育園」を設置し、従業員のスムーズな復職や育児をしながら働くことができる環境の整備を進めています。その他にも、養育する子どもの中学校就学前まで利用できる育児短時間勤務制度や週休3日制度等、出産や育児等のライフイベントにかかわらず働き続けることができる環境を整備しています。こうした職場環境の整備は、女性がキャリアを諦めずに働き続けられる機会を提供でき、女性の活躍推進に寄与する取組として考えています。


キャリア形成や専門知識習得の支援

 自発的なキャリア形成のための資格援助金制度や専門知識習得のための「イオンビジネススクール」、大学院等への派遣制度等、従業員のキャリア形成・キャリアアップにつながるような制度を導入しています。これら制度は、イオングループ全体の教育制度であり、日常の業務を超えて、挑戦意欲の高い人材のキャリア形成を支援しています。


キャリアプランの相談機会の設定

 28歳、35歳、42歳のタイミングで、人事担当者と今後のキャリアについて、相談する機会を設け、従業員それぞれのキャリアプランに沿った支援を進めています。特に、若年次従業員の中には、ライフイベントとの両立やワーク・ライフ・バランスに関することをどこに相談したらよいか分からないという声も多く、従業員一人ひとりに沿ったキャリア支援を進めています。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
女性管理職比率の向上

 これらの取組により、女性管理職比率は着実に向上しており、2016年度の13.7%から、2023年度には22.6%まで上昇しています。当社では、女性の管理職比率2025年度30%、という目標を掲げており、今後はこの目標の達成に向け、さらなる女性活躍推進の取組を進めてまいります。

今後の課題・展望
管理職の負担軽減

 年1回実施している従業員の目標管理に関するアンケートから、10年ほど前に比べ、職場に女性管理職も増え、将来のキャリアに管理職も視野に入れる人が増えてきています。一方で、女性に限らず従業員の中には、管理職への業務負担を懸念している方が多いことも認識しています。今後は、管理職の労働環境が原因で昇進に慎重になる従業員の不安を解消するため、管理職の労働環境の整備を進めていきたいと考えています。


「地域共創業」を目指して

 当社は「地域共創業」として、イオンモールが出店するそれぞれの地域で、商業施設の枠組みを超えて地域の皆さまと持続可能な未来につながる取組を実施しています。そういったショッピングモールを中心に、地域の多様なお客さまのニーズを理解し寄り添うことができる、ダイバーシティに富んだ従業員に活躍していただきたいと考えています。特に、女性のお客さまやお子さま連れのお客さまが多い当社では、女性従業員や子育て中ならではの視点をもつ従業員の活躍が欠かせないため、今後も安心して長期的にキャリアを築けるような取組を進めてまいります。

従業員の声 制度利用者の声画像

キャリアのさまざまな場面で会社の制度に助けてもらいました

営業推進部 営業推進グループ
吉田 朋子さん

上司からの後押しにより、研修に参加

 入社時は全国転勤のある総合職として入社し、全国各地のショッピングモールで勤務しました。2007年からはマネージャー職に就き、2014年の結婚を機に、転居を伴う転勤をしないコミュニティ社員となり、そのタイミングで本社勤務となりました。マネージャー職に就いた後、当時の上長からの後押しにより、部下を持った際の評価や教育に関するマネジメント研修、海外での活躍を目指すスキルアップ研修等様々な研修に参加しました。これらの研修に参加したことで、自分が今後どのようにキャリアアップをしていきたいか、現時点でどのようなスキルが不足しているかを把握することができました。それまでは社内の研修制度を十分に理解していなかったため、当時の上長から紹介・推薦していただけたことにとても感謝しています。

今後の制度周知とキャリア展望

 私の入社当時と比べると、社内の制度が拡充され、働きやすい環境が整備されています。一方で、制度の存在や実際に制度を利用して活躍している方を知る機会は少なく、今後は、そういった会社の制度や利用者の声を聞けるような仕組みがあると、さらに社内の制度利用者が増えると感じています。

 私の今後のキャリアとしては、現在本部スタッフとして勤務していますが、モールのゼネラルマネージャー(GM)として活躍したり、本部スタッフとして活躍したりとキャリアを行き来しながら、ショッピングモール運営に関わる幅広い知識と経験を身につけていきたいと考えています。

(データの取材時点:2024年12月)

PAGE TOP