女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2023年度

東京センチュリー株式会社 (金融業、保険業)

各種制度の導入・職場のコミュニケーション活性により仕事と育児の両立を支援

認定マーク

企業プロフィール

設立
1969年
本社所在地
東京都千代田区
事業内容
その他金融業(リース業、オートモビリティ業 等)
従業員数
953人(うち女性305人)
企業認定・表彰等
くるみん認定、プラチナくるみん認定

取組内容

仕事と育児の両立支援男性育児参画

特徴的な制度・取組など

  • 仕事と育児の両立に寄与する法を上回る各種制度の導入
  • ワーキングマザー・ファザー同士の交流を深めるための「ランチコミュニティ」を実施

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取組事例ダウンロード 

インタビュー

  • 人事部 ダイバーシティ推進室
    (左から)
    宮澤 実希さん
    加藤 千佳さん
    増田 真希さん
    佐藤 邦統さん

取組のきっかけ・経緯
ジェンダーギャップ解消を目指して

 当社は、2015年の女性活躍推進法の施行をきっかけに取組に着手し、自社の現状把握から始めたところ、2つの大きな課題が見つかりました。

 一つ目は「男性の育児休業取得率が非常に低い」、二つ目は「管理職に占める女性の割合が低い」ことでした。これらの課題を解決するために、ダイバーシティ基本方針を策定し、両立支援を充実させるべく、女性の活躍推進に向けた行動計画を定め、スタートしました。

具体的な制度・取組の内容

仕事と育児の両立に寄与する各種制度

 当社では、以下のような制度を設けて、従業員の仕事と育児の両立を支援しています。


●勤務時間に関する各種制度

 当社では、子どもがいる従業員を対象とした育児のための勤務時間の調整に関する制度として、「短時間勤務制度」「始業・終業時刻繰上げ/繰下げ制度」「時間外勤務免除制度」を導入しています。「短時間勤務制度」では、法定では子どもが3歳になるまでとなっていますが、当社の制度の利用期間は子どもが小学校3年生の年度末までとなっており、法を大幅に上回る制度となっています。


●各種休暇制度

 当社では育児を目的とした特別休暇制度として、「配偶者出産特別休暇」を導入しています。本制度は配偶者の入院時・出産時・退院時に付き添いできるように導入された制度で、5日間休暇(有給)を取得できます。

 また、法で定められた制度として子が小学校に就学する前まで利用可能な「子の看護休暇制度」がありますが、当社ではこれを有給としており、子ども1人につき年間5日まで、1日・半日・時間単位での取得が可能です。


仕事と育児の両立のための各種取組

●従業員同士のコミュニケーション活性のための取組

 当社では、育児に携わる従業員への積極的な支援の一環として、仕事と育児を両立している従業員同士の交流を深めるため、昼休みを利用して定期的な「ランチコミュニティ」を実施しています。参加者は子育てと仕事という共通の話題のもと共感し合い、会話を通じて交流を深めることができています。2022年度は計5回開催し、女性7名・男性14名が参加しました。

 また、上記以外にも従業員同士のコミュニケーション活性化を目的とした交流会「TC-Mee+(ミータス)」を実施しています。こちらは業務時間中に実施しており、テーマは毎回異なりますが、過去には子育てに関するグループワークを実施したこともあります。参加者は社会人1年目から管理者層までさまざまで、社長も参加することもあり、経営層と直接対話できる場ともなっており、経営陣と従業員との相互理解につながる有意義な取組となっています。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
従業員のワーク・ライフ・バランスが改善され、さまざまなメリットが発生

 仕事と育児の両立に寄与する各種制度の導入や取組を実施したことにより、取組以前は有給休暇取得率50%程度、男性従業員の育児休業取得率0%といった状況でしたが、2022年度では有給取得率80%程度、男性従業員の育児休業取得率100%と大幅に改善されました。また、従業員に対し制度や取組を継続的に周知したことにより、従業員自身も制度を積極的に活用しようという風土になってきたり、従業員間でのコミュニケーションも垣根が低くなり、従業員間でのつながりも深まってきて、より制度を使用しやすい環境になってきたと感じています。

今後の課題・展望
女性活躍推進のために

 取組開始当初に確認された2つの大きな課題のうち、男性の育児休業取得率については大幅に改善されました。一方で管理職に占める女性の割合については取組開始時よりは改善されていますが、もう少し改善していくことが課題と考えています。当社においては、男性が仕事だけではなく家事・育児を行うことにより、女性が長く活躍できる場が広がってきているとは思いますが、さらに推進するためには、人事部からの女性活躍推進に関する周知を引き続き行うことにより、全従業員が意識を変えていく必要があると感じています。

従業員の声 制度利用者の声画像

会社の制度の活用、
同僚の理解により両立を実現

首都圏営業第五部
細田 健史さん

各種制度を利用することで仕事と育児の両立を実現

 第2子が生まれる際、「妻と一緒に育児をしたい」、「第1子が生まれたとき妻が大変だったためサポートしたい」という思いから、育児休業を取得しました。同じ部署に長期で育児休業を取得している同僚もいたため、上司への相談はしやすく、相談した際には快く受け入れてくれました。また、同僚からも温かい言葉を掛けてもらい、育児休業取得の際には安心して育児に専念することができました。

 育児休業以外にも配偶者出産特別休暇の利用や、子どもが体調を崩した時や予防接種を受ける際には看護休暇をよく利用していますが、時間単位で利用できるため非常に助かっています。

 また、業務が営業のためあまり頻繁には利用できませんが、在宅勤務制度を利用し通勤にかかる時間を家事・育児の時間に充てることができています。

 このように各種制度を利用することにより、仕事と育児の両立が実現でき、妻の家事・育児の負担を減らしたり、子どもと一緒に過ごす時間が確保できるなどのメリットがあり、自分・家族にとって良い環境が実現できていると感じています。

(データの取材時点:2023年10月)

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