女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2019年度

井村屋グループ (製造業)

企業の永続的な発展のため、さまざまな分野で女性の活躍を進めています

認定マーク

企業プロフィール

設立
1947年
所在地
三重県津市
事業内容
製造業(菓子、食品、点心・デリ、冷菓等の製造販売、及びそれに付帯する事業、レストラン事業等)
従業員数
944人(うち女性344人)
企業認定・表彰等
くるみん認定

取組内容

仕事と育児の両立支援テレワーク女性活躍推進女性採用拡大女性職域拡大女性管理職登用

特徴的な制度・取組など

  • 職群制度を廃止して一本化し、誰もが管理職を目指しやすい仕組みに変更。
  • 女性のキャリア形成支援のため、中堅クラスを対象にキャリアアップ研修を実施。
  • 職群制度の廃止や女性の採用拡大を通じて、女性管理職比率が向上。

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インタビュー

  • 井村屋グループ株式会社
    総務・人事部
    部長代理
    石原 幸尚 さん

取組のきっかけ・経緯
企業の永続的な成長にダイバーシティが不可欠

 井村屋グループは、菓子、食品、冷菓等、幅広いカテゴリーの食品を扱うメーカーです。社会環境や経済環境が変化していく中、当社グループが今後も永続的な発展を遂げていくためには、女性の活躍が不可欠であると考え、女性活躍推進の取組をスタートさせました。多様な価値観、 多様な働き方を受け入れ、今後の新しい変化に柔軟に対応し、進化を遂げていくためには、ダイバーシティの視点が不可欠だと考えたからです。また、食品産業においては、きめ細かい管理、優れたセンスを要求される商品開発や品質保証はもちろんのこと、マーケティングや営業においても女性の活躍が求められると考えています。既にいずれの分野でも活躍している女性従業員がいますが、より活躍のフィールドを広げることが重要であると考えました。そして、女性を含めたあらゆる人材の活躍が、企業の成長に確実につながると考え、取組を進めてきました。
 具体的な女性活躍推進の取組として、まずは継続就業をサポートするため、2007年に社屋の向かい側にパートタイマーを含む全従業員が利用可能な事業所内託児所を開設しました。子どもの顔をすぐに見られますし、看護師も常駐しており、安心して子どもを預けて働くことができるようになりました。さらに、保育料は、1人目は12,000円/月、2人目は6,000円/月、3人目以降は無料としており、経済的にも支援しています。その後、2012年頃から、女性のキャリア形成支援に向けた取組に着手しました。

具体的な制度の内容
採用拡大、キャリア形成支援により女性管理職比率が向上

 女性のキャリア形成支援、管理職登用のため、2012年、2013年に中堅クラスの女性従業員を対象としてキャリアアップ研修を実施しました。また、2015年4月に人事制度の大幅な見直しを行いました。それまでは、職群制度として一般職、 エリア総合職(地域限定職)、総合職があり、管理職になれるのは総合職のみとなっていましたが、これらの職群を撤廃し、一本化しました。この改正により、誰もが管理職を目指せる仕組みとなりました。地域限定職を撤廃したことで、誰もが全国転勤の可能性があるようになりましたが、実際の転勤については、本人の希望を確認しており、キャリア形成に必要な転勤については、本人とよく話し合った上で実施しています。これらの取組の結果、2012年には2.2%だった女性管理職比率は、2014年には5.4%、2019年には7%まで増加しています。
 女性の採用数も増加傾向にあります。当社の女性活躍推進の取組を情報開示したり、メディアに取り上げていただいたこと等により、女性からの応募が増加し、結果として採用者数が増加しています。近年、新卒採用における男女比はほぼ同等となっていますが、2019年度については、67%が女性でした。また、これまで比較的女性が少なかった、マーケティングや営業部門における女性比率も増加傾向にあります。以前はこれらを希望する女性は多くなかったのですが、近年では営業を希望する女性も増えており、希望があれば積極的に配属しています。
※その後は主任クラスの男女従業員を対象とした若手リーダー研修として実施。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
優秀な人材が集まり、さまざまな分野の意思決定に女性も参画

 取組を開始して以来、売上は伸びており、業績は順調に推移しています。また、採用において、優秀な女性が多数応募してくれるようになり、採用後も続々と、活躍してくれています。 女性管理職比率は、現在は7%ですが、管理職一歩手前の主任クラスは40%を占めており、2025年には女性管理職比率20%を目指して取組を進めています。取組を進めたことにより、総務、人事等をはじめ、さまざまな分野において意思決定に女性の視点が入るようになってきており、どの分野でも女性の活躍が進んでいます。
 当社の取組を評価いただき、2015年には内閣府より女性が輝く先進企業表彰「内閣府特命担当大臣(男女共同参画)表彰」を受賞しました。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
手を挙げることを躊躇する従業員には趣旨や意義を説明

 女性活躍推進の取組を進めるにあたり、女性従業員の中には、自ら積極的に手を挙げることをためらう人も少なくなかったため、まずは制度と意識を変える取組を進めました。 特に意識の面について、例えばキャリアアップ研修は対象者に声をかけた上で、立候補を募る形で開催しましたが、当初は応募をためらう女性も少なからずいました。それらの女性従業員には、当社で女性活躍を進める意義等を説明し、取組の趣旨を理解してもらうよう努めました。
 社内については、当社は社長が女性であり、ロールモデルとして取組を進めていることから、次第に従業員の理解も進んでおり、女性の活躍を進める風土は醸成されていると思います。

今後の課題・展望
より働きやすい職場に向け、制度や仕組みを継続的に改善

 これまで、女性の活躍を進めるためにさまざまな制度や仕組みを導入してきましたが、制度や仕組みは時代や背景により変えていく必要があると考えているため、今後も、利用者・対象者の声を聴きながら、さらに改善を重ねていきたいと考えています。福利厚生や働き方についても同様で、今後もより働きやすい職場とするため、検討を進めていきたいと思います。
 柔軟な働き方の実現に向けて、2019年4月からテレワークを導入し、利用の申請を受け付けています。今後、運用の詳細について詰めていく予定です。

女性従業員の声制度利用者の声画像

復職後に大きな仕事を任せていただき、
仕事へのモチベーションが高まりました

井村屋株式会社
開発部
点心・デリ / 冷菓チーム
主任
中山 美里さん

復職後に今までで一番大きな仕事を担当

 私は2008年に入社し、以来、開発部で冷菓の開発を担当しています。第1子の出産、育児のため、産前産後休業及び育児休業を1年間程度取得し、復職しました。復職の際には当社の事業所内託児所を利用し、 育児短時間勤務制度により6時間勤務としました。私が担当する商品開発の業務は、工場での夜勤の立ち合いや出張も多く、これまで小さい子どもを抱えて仕事と育児を両立している従業員はいなかったため、子どもが生まれた後も同じ部署で短時間勤務をしながら働き続けることができるのか、不安に感じていました。しかし、復職してみると、最初の仕事として今までで一番大きな仕事を任せていただきました。会社に期待していただいていると感じ、「しっかりやらないと!」と思うと同時に、時間に限りがある中でやっていけるかどうか、不安もありました。

今後は部下の育成にも目を向けていきたい

 子どもが生まれる以前は、業務が時間内に終わらなければ残業することができましたが、復職後は残業をすることは難しいため、スケジュール管理を今まで以上に意識するようにしました。 毎週末に翌週5日間のスケジュールを立ててこなしていくように心掛けました。スケジュール管理をしっかり行うことで、以前より効率よく成果を上げられるようになったと感じています。また、チームのメンバーもいろいろ協力して下さり、出張は保育園が開園している間に戻れる範囲を担当し、会議の時間も調整していただきました。復職してからの1年間は、いろいろ手探りで進めてきましたが、少し慣れてきたため、今後は部下の育成にも目を向けていきたいと思っています。最近は仕事と育児を両立させて、管理職としてバリバリ働く女性も社内に増えてきたため、子育てをしながらでも活躍できる環境が整っていると感じています。

(データの取材時点:2019年7月)

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