女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2019年度

アスカカンパニー株式会社 (製造業)

女性が働き続けられる環境を整備し、職域拡大、管理職登用の取組を進めています

認定マーク

企業プロフィール

設立
1968年
所在地
兵庫県加東市
事業内容
製造業(プラスチック製品の開発・製造・販売等)
従業員数
247人(うち女性106人)
企業認定・表彰等
くるみん認定、えるぼし(認定段階3)、ユースエール認定

取組内容

仕事と育児の両立支援テレワーク女性活躍推進女性採用拡大女性職域拡大女性管理職登用

特徴的な制度・取組など

  • 女性が出産や育児により離職することのないよう、従業員のニーズを踏まえて継続就業の取組を拡張し、働き続けやすい職場環境を整備。
  • 女性従業員数の増加に伴い、職域拡大、管理職登用も積極的に推進。
  • 若いうちからリーダーに登用する等の機会を提供し、キャリア形成を支援。

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インタビュー

  • 管理本部
    管理部 HR グループ
    畑瀬 美早紀 さん(右)

    取締役 管理本部長 兼
    経営企画室 統括責任者
    門脇 弘朋 さん(左)

取組のきっかけ・経緯
女性の継続就業を実現するために

 少子高齢化に伴い、従業員の9割以上が地域からの採用である当社は、今後人材確保がますます厳しくなるのではという危機感から、十数年前から女性の活躍推進に取り組むこととしました。当時、この地域では女性従業員は結婚又は出産を機に退職することも多かったため、まずは女性が出産や育児によって働くことを断念せず、 継続して就業できるような環境を整えることに注力しました。女性の継続就業に取り組み始めた頃に、育児休業から復職した女性従業員がおり、その従業員が当社では初めての育児短時間勤務制度の利用者となりました。その後も利用者からの要望に応じて制度の拡充を図り、次第に制度を利用しながら継続就業する女性従業員が増えてきました。

具体的な制度の内容
継続就業から職域拡大、管理職登用へと取組を展開

 女性の継続就業のための取組として、育児短時間勤務制度を従業員からの要望を受けて見直してきました。導入当初は子が3歳になるまで利用可能としていましたが、2011年には小学校就学前までに延長し、2018年には小学校3年生終了時まで利用できるようにしました。当社の就業時間は8時から17時までですが、育児短時間勤務の時間帯は保育所の送迎や学童保育の時間帯等、それぞれのライフスタイルに合わせて最大2時間まで、9時から16時までをベースとして、前後にスライドすることが可能です。 制度利用の請求は1か月単位としているため、普段はフルタイム勤務の従業員が、学校が夏休みの間だけ6時間勤務とすることも可能です。この制度は女性従業員のみならず、男性従業員も夏休みの間、子どもと過ごす時間を増やすために利用することがあります。
継続就業のための他の制度として、配偶者の転勤により転居し通勤が困難となった従業員等にテレワーク勤務を導入しています。現在は1名の女性従業員と2名の男性従業員が利用し、主に事務・管理業務、システム開発・製品設計などの技術業務を担当しており、月に1、2回、会社へ出勤しながら在宅勤務を行っています。今後は、テレワークでの業務を増やしていくことも視野に入れています。
 女性従業員の継続就業により女性従業員数が増加したため、次の取組として、職域拡大を進めました。それまで女性従業員が多くなかった開発部門に、積極的に女性を配属しました。当社の開発部門には、設計部門が開発した新製品がお客様の要望を満たしているかどうかを評価する業務がありますが、新たな測定・評価方法の開発や、きめ細やかな管理等を期待しての女性の配属でした。その結果、製品の開発スケジュールの管理や情報の共有がスムーズになったことに加え、情報の整理や管理もしっかり行われるようになりました。
 また、女性の管理職登用にも取り組んでおり、そのための施策として、女性をプロジェクトリーダー等に積極的に任命し、育成を図っています。2018年は当社の創立50周年であり、記念行事の開催にあたり、記念事業実行委員会のプロジェクトリーダーと記念誌編集委員会のプロジェクトリーダーをそれぞれ入社3~4年目の若手女性従業員に任命し、無事にその大役を務めてくれました。若いうちからリーダーの経験を積むことは、今後のキャリア形成にも有用であると考えています。女性管理職比率は2017年には8.6%でしたが、2019年度には15.4%となっており、2023年度には20%とすることを目標としています。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
女性からの応募が増加

 継続就業の取組により女性従業員比率は高まり、2013年度には34.6%、2018年度には41.3%になりました。また、仕事と育児の両立をしている従業員は時間内に業務を終わらせるために業務の効率化を図っていますが、その工夫や取組が部署全体に広がり、全体の時間外労働の削減にもつながりました。
 さらに、女性が働き続けやすい職場であることが周囲にも伝わり、2015年頃から新卒採用において文系・理系を問わず、女性からの応募が増加し、新卒採用者における女性従業員比率は約5割となっています。2018年のインターンシップでは、22名中、21名が女性でした。2018年には兵庫県から「ひょうご女性の活躍企業表彰」及び「ひょうご仕事と生活のバランス企業表彰」を受賞したことも応募者数の増加につながっていると思います。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
先輩が後輩をサポートし、お互い様の意識を醸成

 継続就業の取組を始めた当初は、短時間勤務等により仕事と育児を両立させる働き方について、社内に多少の抵抗感はあったと思います。しかし、育児短時間勤務制度の最初の利用者は、既に当社で10年のキャリアを築いていたこともあり、比較的スムーズに受け入れられました。制度利用者が次第に増加するにつれて、以前の制度利用者は後輩の制度利用者に働き方のアドバイスをする等、 積極的にサポートするようになり、また、若手従業員は先輩の働き方を見て自分も同様に継続して就業できるという安心感が生まれました。10年ほど経って、育児休業取得や育児短時間勤務制度の利用はお互い様であるという意識が職場に浸透し、現在では子育て世代が4割を占めるようになりました。女性従業員比率も4割を超え、誰もが働き続けやすい職場環境になってきたと考えています。

今後の課題・展望
女性の統括責任者を輩出

 現在、部課長職の女性はいますが、その上層にあたる統括責任者には女性がいません。これは、まだ、統括責任者のポジションになるまでのキャリアを積んだ女性が出ていないことによります。現在、全社で統括責任者は6名いますが、いずれは、女性の統括責任者も輩出したいと考えています。そのため、教育体系をしっかり整えていきたいと考えています。

女性従業員の声制度利用者の声画像

長く働き続けられる環境の重要性を感じています

経理部 経理グループ
部門責任者
久保 和代さん

初めての育児短時間勤務制度利用者として

 私は当社に新卒で入社し、管理部総務課に配属されました。2006年に主任に昇格し、後輩の指導にもあたるようになっていたところ、2008年に第1子出産のため、産前産後休業と育児休業を取得しました。職場復帰の際に、育児短時間勤務を勧めていただいたため、当社で初めての育児短時間勤務制度の利用者となりました。それまで、育児と仕事を両立させて就業しているモデルケースがいなかったため、働き続けられるか不安もありましたが、実際には上司や同僚が積極的にサポートしてくれました。2011年に、 3歳まで利用可能であった短時間勤務制度が小学校就学前まで利用可能となったため、そのまま利用を継続しました。2012年に第2子出産のため、産前産後休業と育児休業を取得し、再び短時間勤務で職場復帰しました。復帰のタイミングで管理部総務課部門長の任命を受けました。復帰早々の任命で、しかも短時間勤務をしていたためとても驚きましたが、拝命しました。
 仕事と育児の両立においては、子どもの体調不良等で、急に休みをとらなくてはならないこともあるため、自分だけの仕事を作らないようして情報を共有し、どのような業務を抱えているのか、途中の業務であっても他の人が見て、すぐに理解できるよう整理しておくことを心掛けています。

後輩が困った時にアドバイスできるような立場になりたいと思っています

 現在では育児休業や育児短時間勤制度を利用する従業員が増え、出産や育児で退職することはなくなりました。制度を利用して第2子、第3子を育てている従業員もいます。私は、初めての育児短時間勤務制度利用者として、後輩が困った時にはアドバイスできるような立場になりたいと思っています。
 これからもアットホームな会社、お互い様と思えるような会社にしていきたいと考 えています。また、これから就職される方は、会社を選択する上で、女性が安心して長く働き続けられる会社なのかを見極めることが大事だと思います。男女ともに、長く働き続けられる環境が整備されていることは重要なことだと感じています。

(データの取材時点:2019年7月)

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