仕事と家庭の両立について
カナダの現地ベンチャー企業でエンジニアを経験した後、2007年に中途採用で入社しました。入社後10年ほど金融部門でSWIFT関連のエンジニアとして勤務。入社3年目の2010年に結婚し、2016年に1人目を出産しました。1年間の育児休業を取得し2017年にフルタイムで復職、その後は現在も所属しているSense it Making Lab.に異動し、技術教育に関する業務に携わっています。
妊娠・出産を2度経験しましたが、妊娠休暇の利用を経て、産前休業まで安心して勤務を続けることができました。初めて妊娠したときは所属部署に女性が多く、産休や育休を取得している先輩方がいる恵まれた環境でした。たくさんのアドバイスをいただいたのは勿論のこと、妊娠後に利用できる社内制度や公的手続き、それらのスケジュールがリスト化されたマスター表をいただいたのがとても有難かったです。
社内他部署に勤める夫も、配偶者出産休暇と1年間の育児休業を取得しましたので、夫婦で子育てに専念できました。復職後、短時間勤務制度は利用しませんでしたが、通勤とこどもの送迎はかなり負担でした。こどもが体調を崩したときの対応に、夫と私とでそれぞれ子の看護休暇(有給)を充てて乗り切っています。また、ここ数年コロナ禍でテレワークが基本となったのは大きな変化でした。私が出社するのは週に1度、夫は月に数回。フレックスタイムを利用して朝早く始業し夕方早く切り上げたり、休憩時間にこどもを迎えに行ったりと、柔軟に対応できるのでとても助かっています。ただ、在宅勤務の場合、仕事とプライベートとの境界があいまいになりがちなので、オンオフの切り替えを意識するよう気を付けています。
今後、育児と仕事を両立する方へのメッセージ
2度目の育児休業から復職して今の部署に異動した後、統括マネージャーのポジションを打診されました。もともと管理職を目指していましたが、復職して間もなかったこともあり、メンバーに負担をかけるのではないかと不安を感じていたところ、上司から「練習と思って早いタイミングからチャレンジしたほうがいい」と背中を押していただき、思い切って引き受けて今に至ります。2度の出産、その後の育児と仕事を両立できてこられたのは、社内制度を利用しやすい企業風土と、上司をはじめ周囲から手厚いフォローがあったからだと感じています。社内外の機関やグループ会社の相談窓口なども含め、働き続けるための環境は整っていますので、困ったことがあっても自分ひとりで悩まず、頼れるものは遠慮なく頼ってよいと思います。
キャリアは環境で左右されるものではありません。仕事のチャンスに恵まれたらぜひ挑戦してほしいです。さまざまな事情があっても、管理職を含め未来への道は拓けます。制度をうまく利用し、家庭内でもできるだけ役割分担することで、どんなポジションでも結果を出して進んでいけると思います。