女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2023年度

シチズン時計マニュファクチャリング株式会社 (製造業)

人事担当者による具体的なスケジュール提案で安心できる育児休業の取得へ

認定マーク

企業プロフィール

設立
2013年
本社所在地
埼玉県所沢市
事業内容
製造業
従業員数
2,028人(うち女性651人)
企業認定・表彰等
くるみん認定、プラチナくるみん認定

取組内容

仕事と育児の両立支援男性育児参画

特徴的な制度・取組など

  • 行動計画に沿って取組を進め、くるみん認定を取得
  • 育児休業の一部有給化など、法定以上の制度を導入
  • 人事の担当者が具体的なスケジュールを提示して育児休業取得をサポート

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インタビュー

  • 人事部 人事課
    大谷 郁美さん(左)
    人事部 人財開発課
    中山 和幸さん(右)

取組のきっかけ・経緯
行動計画に沿って取組を進め、くるみん認定も取得

 当社は2013年にシチズングループの複数の会社が合併して設立され、当時の会社ごとの取組を統一して現在に至ります。女性活躍推進法、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画に沿って取組を進めており、2018年にくるみん認定、2022年には2回目のくるみん認定を取得しました。今後も行動計画に沿って取組を進めていく予定です。

具体的な取組の内容

育児休業の有給化などの法定以上の制度を導入

 当社では法定以上の制度として、育児休業期間中の5日間の有給化、育児休業や子育て支援目的で失効年次有給休暇を利用できる制度を導入しています。また、子どもが小学校を卒業するまで育児短時間勤務が可能です。一例ですが、失効年次有給休暇も時間単位での利用が可能なため、学校行事への参加や子の看護で多く利用されています。

 仕事と育児を両立する男性従業員を含め、多くの従業員が育児短時間勤務を利用しています。今後も育児短時間勤務や有給休暇の取得を促進することで、働きやすくなればと考えています。


人事の担当者が具体的なスケジュールを提案して育児休業取得をサポート

 当社では、社内ポータルサイトや社内報にて育児休業や育児短時間勤務に関する制度の周知を図っています。また、制度を改定するタイミングで会議を利用して役職者への周知も行っています。

 育児休業の取得を検討している従業員には、人事の担当者が個別に相談を受け付けています。最近は男性従業員からの相談も多くなり、2023年の秋から年末にかけて所沢本社では4件の育児休業に関する相談がありました。育児と仕事の両立をサポートするために、従業員の状況に応じて、その人に合った有給休暇や育児休業を取得する方法などを説明しながら、具体的なスケジュールを提案することで、安心して制度を利用してもらえるように努めています。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
仕事と育児を両立するためのメリハリのある働き方

 人事の担当者として相談を受けていますが、かつて、大多数の男性従業員は子どもが生まれてから相談にきていました。最近は子どもが生まれる前に育児休業を取得する前提で相談にくることが増え、時代とともに、男性の育児に対する意識が変わってきたと感じます。

 男性従業員が育児に積極的に参加するようになったことで、全体的にワーク・ライフ・マネジメントの意識が高まり、時間外労働の削減や年次有給休暇の取得を促進することで、誰もがメリハリのある働き方をするようになったと感じています。

今後の課題・展望
法定以上の制度を全社的に展開、今後は意識醸成も

 仕事と育児の両立支援に関する制度は、一部の工場では旧会社の制度で運用されていましたが、育児休業の一部有給化など法定以上の制度を全社的に導入するための社内理解を得ることができ、2024年4月に制度が統一される予定です。

 今後はより一層制度を浸透させ、ワーク・ライフ・マネジメントの意識の醸成を図っていきたいと考えています。

従業員の声 制度利用者の声画像

自分に適した社内制度を選択して
仕事と育児を両立

品質技術統括部 時計技術部 エレメント技術課 技術係
持田 智朗さん

夫婦で話し合って行う2人の子どもの子育て

 私は2015年に入社して以降、電池などのエレメント部品を扱う品質管理部門で働いています。5年前に第1子が生まれたときには妻が里帰り出産をしたこともあり、育児休業を取得しませんでした。しかし、2年前に第2子が生まれたときは、長女が既に幼稚園に通っており実家に帰ることが難しかったので、育児休業を取得することを決めました。

 実際に制度を利用してみて、2人の子どもの面倒を同時にみることの大変さがよく分かりました。当時は、生まれたばかりの下の子の面倒をみながらも、遊びたい盛りの上の子のケアもしっかりするように心掛けました。子どもたちに対する接し方については、夫婦でよく話し合って決めています。


職場の先輩ママ・パパや人事担当者に相談することで、安心して育児休業を取得

 育児休業を取得するにあたっては、職場にいる先輩ママ・パパに相談できたことが非常に参考になりました。先輩従業員から、自分の子育ての状況では、育児短時間勤務の制度を利用するよりも育児休業を取得した方がよいとアドバイスを受けたこともあり、人事の担当者に相談しました。人事の担当者とは普段からやり取りもあり、気軽に相談することができました。相談の結果、自分の希望に即した具体的なスケジュールを示してもらうことができ、安心して育児休業を取得できたと感じています。最近では、職場の後輩から育児休業に関する相談を受けてアドバイスをしました。その後輩は今、3か月の育児休業を取得中です。

 現在はフルタイムで勤務していますが、子どもの夕方のお風呂から寝かしつけに間に合うよう、残業があってもなるべく早く帰れるように努力しています。制限されることなく働いていた独身時代と比べて、働き方の意識は変わりました。平日の子どもの用事や急病などで仕事を休む必要がでてくることもありますが、休みやすい環境だと感じています。

 今のところ妻は仕事をしていませんが、今後、夫婦で共働きをするようになった場合には自分の状況も変わってくると思います。その時はまた、周囲に相談しながら自分にとって良い制度を選択し、仕事と育児を両立できればと思っています。

(データの取材時点:2024年1月)

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