女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2021年度

社会福祉法人太田福祉記念会 (医療、福祉)

キャリアパスの提示とモチベーションアップの工夫で職員の成長を支援

認定マーク

企業プロフィール

設立
1978年
本社所在地
福島県郡山市
事業内容
医療・福祉業
従業員数
220名(うち女性167名)
企業認定・表彰等
くるみん認定、えるぼし(認定段階3)

取組内容

女性活躍推進女性職域拡大女性管理職登用仕事と育児の両立支援

特徴的な制度・取組など

  • 「きらきら人材育成プラン」でキャリアパスを示し、将来のキャリアビジョンを描く後押しをする。
  • 定期的な職場変更と研修でチャレンジし続けられる工夫を行う。

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インタビュー

  • 法人事務局 次長兼事務長
    早津 憲一さん

取組のきっかけ・経緯
能力を発揮し、成長し続けられる職場づくりを目指して

 当法人では、先代の理事長が働く女性のロールモデルであったことや、以前から、役員に複数の女性を登用する等、経営の意思決定の場を含め、女性が活躍する風土が根付いていました。しかし、さらなる質の高い介護サービスの実現のためには、当法人で働く多くの女性がキャリアアップを図りながら、専門職としての技術を高めることが必要と考え、女性が活躍できる職場環境の充実を目指しました。また、介護業界の慢性的な人手不足の現状により、そのまま何もしなければ当法人の運営がより深刻な状況になる可能性があったため、職員の就業継続が重要な経営課題となったことも取組開始の理由の一つです。当法人の職員の約75%を占める女性が長く働ける環境を提供すること、また、能力を発揮し、成長し続けられる職場をつくるために、改めて女性のキャリア支援に取り組み始めました。

具体的な取組の内容
あらかじめキャリアパスを提示することで、入社時からキャリアを描く

 当法人では、新入職員に対し、育成計画である「きらきら人材育成プラン」を手交し説明をしています。あらかじめ、将来のキャリアパスを示しておくことで、キャリアアップのイメージを持ってもらうためです。
 また、職員のモチベーションアップを目的として、定期的な職場の変更や6年次研修を実施しています。6年次研修とは、外部専門講師を招聘し、採用から6年目の職員のうち一定の勤務評価の者を対象に、半年間で12回開催するもので、部下の指導法などマネージングにも配慮した内容です。やりがいを持ちながら長く働き続けるためには、新しいステージでの挑戦の機会を教育しながら提供することが必要だと考えています。この取組もまた、職員の定着率の向上につながっていると考えています。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
えるぼし認定3段階目の取得で従業員のモチベーションアップにつながった

 2021年時点で女性の管理職は15人となり、管理職全体の65%を占めています。また、女性職員の平均継続勤務年数は15.2年で、男性職員とほぼ同水準になりました。
 そのほか、女性が活躍できる職場であることを目に見える形で示したいと思い、2016年にえるぼし認定の3段階目を取得しました。福島県内初の取得だったこともあり、大きな反響がありました。えるぼし認定を取得したメリットとしては、在籍する職員に当法人の職場環境が評価されていることを改めて伝えることができ、職員のモチベーションアップに役立ったことです。最近では、当法人に応募してくる際にえるぼし認定について調べてくる方もいて、採用面でも企業のイメージアップにつながっていると感じています。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
納得のいく評価のもと、働きがいを持ち続けてもらいたい

 女性活躍推進における悩みとしては役職ポストが限られていることです。やる気があって優秀な職員にはステップアップしてもらいたいと考えていますが、相当職任命を活用しても中小企業ではポストに限りがあります。また、責任に見合った給与面での処遇も必要となります。限られたリソースの中で、お互い納得のいく評価のもと、働きがいを持ち続けることができるような工夫がより一層必要だと感じています。
 当法人の職員育成での工夫の一つ、プリセプター制度(新入職員の育成制度)は、一人の新入職員に対し、二人の先輩職員を任命しています。当法人ではシフト勤務のため、新入職員が聞きたいことがあった場合に、どちらかの先輩職員が必ずそばにいるようにするためです。新入職員は、面接による評価を通してほぼ半年後に一人前になります。

今後の課題・展望
信頼していただける介護サービスのために、職員がモチベーション高く働ける職場づくりを

 今後の課題の一つと感じているのは、職員が家族の介護に直面した時の働き方です。長く働く職員が増え、子育てが終わり、次は親などの介護の時期が重なるのではないかと感じています。当法人施設を、自分の親を入所させたい施設にすることが理想です。また、信頼いただける介護サービスを継続的に提供するためには、職員が精神的にも経済的にも安定し、高いモチベーションで仕事を続けることが重要だと考えています。そのためには、女性職員の育成は今後も積極的に行っていく必要があり、彼女たちの成長に大きな期待を寄せています。

従業員の声 制度利用者の声画像

伝統を受け継ぎ、後輩のために働きやすい職場づくりに貢献したい

介護グループ サブリーダー
駒木根 宏美さん

「ピンチをチャンスに変えよう」諦めずに取り組んで良かった

 介護の専門学校を卒業し、当法人で働き始めてから17年になります。6年目に6年次研修を受講した後、12年目に中核職員研修を受講し、現在はサブリーダーとして、8人のメンバーをまとめる立場です。6年目、12年目とも、組織内の立場において悩みを抱える頃に研修を受講することができ、その後のキャリアにおいて良い転機になったと感じています。中核職員研修の受講を指名された時は責任を感じましたが、長く働いている同期も一緒に受講したため、とても心強く感じました。同期が多く残っていることは、働きがいと働きやすさの両面が充実しているからだと感じています。
 昨年度、私は施設の行事委員長の役割を担いましたが、コロナ禍で入所者の方々が楽しみにしてくださっていた行事が従来通りにはできなくなり、試行錯誤の毎日でした。介護施設において、入所者の方の楽しみづくりや生きがいづくりはとても重要な仕事です。入所者の方に集まっていただくことはできないため、時代劇の扮装で皆さんのところに出向いたところ、大変喜ばれました。中には、涙を流してくださった方もいて、今までの経験の中でも印象に残っている仕事になりました。コロナ禍でも諦めずに「ピンチをチャンスに変えよう」と取り組んだ経験は、今後のキャリアに大きく活かせると考えています。

後輩のために働きやすい職場づくりに貢献したい

 子どもが小さい時には、急な体調不良でお休みすることもありましたが、先輩方がシフトを代わってくださったり、温かい言葉で気持ちの面でもフォローしてくださいました。今後は、私が先輩方にしていただいたように、当法人の伝統を受け継ぎ、後輩のために働きやすい職場づくりに貢献していきたいと考えています。

(データの取材時点:2021年9月)

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