女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2020年度

名古屋眼鏡株式会社 (卸売業、小売業)

管理職は女性が過半数に。さらにステップアップを目指してほしい

認定マーク

企業プロフィール

設立
1967年
所在地
愛知県名古屋市
事業内容
眼鏡卸売業(問屋的50%、メーカー的50%)
従業員数
正社員59人(うち女性32人)、パート社員52人(うち女性37人)
企業認定・表彰等
くるみん認定、プラチナくるみん認定、えるぼし(認定段階3)、プラチナえるぼし

取組内容

仕事と育児の両立支援仕事と介護の両立支援フレックスタイム制短時間正社員制度女性管理職登用

特徴的な制度・取組など

  • 女性の正社員比率が平成14年 37%→平成30年 57%
  • 女性の育児休暇者や時短勤務者、部課長人数も増加(係長級にある者に占める女性労働者の割合55.6%) ほか

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インタビュー

  • 総務システム室
    総務
    竹内 茜さん

取組のきっかけ・経緯
育休後も働き続けたいという女性社員の声が発端

 当社は、名古屋市に本社を置く、眼鏡関連用品の卸、および企画、販売を行う会社で、間もなく創業60周年を迎えます。くるみん、えるぼしの認定に積極的に取り組み、今年1月にはホワイト企業大賞特別賞受賞も受領しました。
 しかし2000年までは、女性社員は結婚と同時に辞める人が多く、出産後も働き続ける人はほとんどいませんでした。それが大きく変わったのは、2006年のこと。当社で初めて産休・育休後も復帰して働きたいという女性が現れました。女性の新卒採用も徐々に増え、今後もそのようなケースが増えていくだろうということから、結婚・出産後も働き続けられる環境づくりに着手することになり、具体的な目標としてくるみん認定を掲げ、活動がスタートしました。

具体的な制度の内容
制度の充実、多様な働き方の容認など

◆くるみん認定に向けての段階的な取組
 社長が任命したオーナーを中心に、各部署から性別も年代も異なるメンバーを集め、「ワークライフハーモニーチーム」を結成。総務担当者も加わり、くるみん認定を目標に、実態調査、勉強会、制度の整備等を行いました。
第1回の取組
 育休から復帰しやすい環境を整えることを目的に、
・会社と疎遠にならないよう働きかけ、
・男性の育児休業推進(少なくとも1日は取得することを義務化)、
・こども会社見学会を開催しました。
第2回の取組
 ・毎週水曜日を早帰りデーとし、全社員に呼びかけ普及させました。
 ・在宅制度を導入しました。
第3回の取組
 ・子育て交流会開催(育休・復帰後の不安についてヒアリング、社内に共有し改善策を検討)、
 ・外部より講師を招き、妊娠・出産後の女性の健康確保について勉強会を開催、
 ・短時間勤務制度を小学校3年生の終わりまで延長、
 ・「妊活」のための勤務形態設置を行いました。
第4回の取組
 ・子の急な看病による欠勤時に在宅でできる制度導入 、
 ・妊活に関係する有休取得しやすい環境づくりを行いました。
◆そのほか、必要に応じた制度の整備
 ・女性管理職登用 小チーム制を導入。
  チームリーダーというポジションを作ることにより女性管理職の増加を図りました。  
 ・短時間勤務者に不利にならない評価基準の制定  
 ・多様な働き方の許容
  ▪介護で離職者を在宅パート社員で復帰⇒フル正社員に
  ▪夫の転勤のため福岡へ⇒在宅フル正社員に
  ▪都合で遠距離通勤になった⇒愛知・岐阜でも在宅
  ▪時短からフルへの復帰⇒フレックス制にて勤務
  ▪朝礼・終礼をリモートで行う
  など

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
出産後も働き続けることが当たり前に

 結婚⇒出産⇒育休⇒復帰(時短)が全社で当たり前になり、女性が辞めなくなりました。
 また、くるみんやえるぼし等の認定後、ホームページや名刺等に認定マークを掲載しているため、採用活動や取引先から良い印象を持っていただいています。
 小チーム制により女性管理職が増え、係長級にある者に占める女性労働者の割合は55.6%に達しています。
 そのほか当社の特徴として、総務と経理の任期を約2年とし、短期間で人が入れ替わることで定型化した業務の見直し・効率化が進み、生産性が向上。また、一人が複数の業務のスキルを持つため急な欠員にも対応しやすくなりました。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
育休経験者を増やし、お互い様の精神を広げる

 くるみん認定前は、産休・育休の利用者や子育てをしながら働く社員が少なく、なかなか理解が得られませんでした。しかし、様々な部署から集まった「ワークライフハーモニーチーム」のメンバーが、チームで学んだことを各部署に持ち帰り、少しずつ広めていきました。また、妊婦体験会などの勉強会を通じ、“知らないために感じる不満”を解消していきました。
 短時間勤務者が増えるとフルタイム勤務の人に負担がかかるという課題はありますが、だんだん育休から復帰する人が増えたことで、両立の苦労を理解し合えるようになり、お互い様の精神が広がっていくようになればと思っています。
 当社は小規模な会社なので、社員の要望に臨機応変に対応しながら制度の見直しや環境整備を行ってきました。しかし、何でも聞き入れることで不公平感が生じることがないよう、細心の注意を払う必要はあると思います。

今後の課題・展望
休業中でない社員に不公平感がないように

 現在は毎年必ず育児休業中の社員、短時間勤務社員がいる状態です。そのことで、フルタイムの社員に業務外の負担が偏らないようにすることが一番の課題です。業務のシステム化などで対応できるところはしていきたいと考えています。
 また、女性が出産で辞めなくなったことは、当社としても貴重な人材を失わずにすみ、育成コストも削減できるので喜ばしいことですが、それによって、社員間にマンネリ化が起こり、新しいチャレンジがしづらかったり、学びに対する意欲が減退するというリスクもあります。会社が活力を維持し続けるためにも、キャリア教育によってモチベーションを向上させたり、学び続ける仕掛けを提供してきたいと考えています。

女性従業員の声 制度利用者の声画像

後輩のために
より働きやすい
環境整備に貢献したい

コールセンター
吉田 裕子さん

テレワークで2児の育児と仕事を両立

 2010年に新卒で入社。2回の産休・育休の取得と職場復帰を経て、現在は育児短時間勤務制度を利用して、コールセンターでテレワークをしています。第1子を出産して復帰した時は、通勤に1時間以上かかっていましたが、短時間勤務制度を使えばなんとかなると計算していました。ところが子育てには想定外のことも多く、思い通りにはいきません。約1年後に第2子を出産し復帰するときには、従来と同じ働き方は無理だと思い、本社よりも自宅に近い物流センターでのコールセンター業務をしたいと申し出ました。会社側で遠隔業務の環境を整えていただき、希望通り仕事を続けることができました。また、通勤時間が大幅に短縮でき、余裕を持って子どもに向き合うことができるようになりました。

周囲の支えや先達のおかげで働き続けられる

 短時間勤務やテレワークによって本社でフルタイム勤務の社員に負担をかけていることは常に気になっています。私も以前は逆の立場だったからです。その分、最大限やれることはやろうと思いますし、今後同じように短時間勤務をする社員が出てきたらお互い様の精神でサポートしたいと思います。
 今、私が2児を育てながら働くことができているのは、これまで少しずつ体制を整え良き前例をつくってきてくださった先輩方、遠隔業務をサポートしてくださる本社の皆さんのおかげなので感謝に堪えません。コールセンターの約3割が遠隔・在宅勤務者ですが、同僚が隣におらず、手を抜こうと思えばできてしまう遠隔業務が成り立つのは、一人ひとりがまじめに仕事に取組み、強い信頼関係があるからです。それは、当社の強みだと思います。
 今後も、物流の現場にいるからこそ得られる気づきや情報を本社に伝えて、業務が円滑にすすむよう改善に日々取り組み、会社に貢献したいと思います。また、これから制度を利用される方のために、遠隔かつ短時間勤務の先駆者のひとりとして、社内外に発信し、さらなる環境整備に取り組んでいきたいと考えています。

(データの取材時点:2020年11月)

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