女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2020年度

たんぽぽ薬局株式会社 (卸売業、小売業)

充実した両立支援と研修制度で子育て中女性もキャリアアップを目指してほしい

認定マーク

企業プロフィール

設立
1995年
所在地
岐阜県岐阜市若宮町
事業内容
保険調剤薬局
従業員数
1,254人(うち女性1,063人)
企業認定・表彰等
くるみん認定、えるぼし(認定段階3)

取組内容

仕事と育児の両立支援再雇用制度男性育児参画短時間正社員制度女性活躍推進

特徴的な制度・取組など

  • 育児休業の期間延長
  • 小学1年生の年度末まで勤務時間を短縮できる
  • 小学校3年生の年度末まで看護休暇を取得可
  • 病児・病後児保育の保育料補助制度を導入 ほか

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インタビュー

  • 人事本部
    取締役本部長
    柴山 裕一さん(左)
    人事本部人事部
    ヒューマンサポート室室長
    滝 栄子さん

取組のきっかけ・経緯
くるみん認定を目標として環境整備

 たんぽぽ薬局株式会社は、人々の健康づくりに貢献することを使命として1995年に設立した保険調剤薬局です。全国に138店舗を展開し、在宅訪問サービスも行っています。
 薬剤師、医療事務職が従業員の大半を占め、もともと女性の多い職種であるため、当社の女性比率は8割を超えています。そのため、女性が安心して働き続けられる環境づくりは当社にとって必然でした。2003年に次世代育成支援対策推進法ができ、くるみんマーク認定が始まりました。これを機に、くるみんマーク認定を目標として、女性が安心して出産・子育てができ、復職して再び活躍できる環境の整備に全社で取り組むことになりました。

具体的な制度の内容
段階を追って制度を充実

 人事課が中心となり、他社の先進事例を参考にしたり社員のニーズをヒアリングして、当社に合った制度を定め、状況を見ながら改訂を繰り返しました。
・法定以上の育児休業
 2006年に、法律を上回る1歳6カ月まで育休を延長。その後、2009年には2歳まで理由を問わず延長できるように。
・育児短時間勤務制度の充実
 2006年には、小学校入学までの間、30分単位2時間まで、2009年には、小学校1年生の年度末まで15分単位で2時間30分まで育児短時間勤務制度を利用できるように。
・子どもの看護休暇
 子どもが小学校3年生の年度末まで、1年度1人につき5日まで利用可能に。
・半日有給制度
 2006年より、午後のみ、半日単位で有給休暇を利用できるように。2019年からは、午前も利用できるように。
・有給休暇の義務化
 働き方改革関連法で定められる以前の2015年に、「ときめき休暇」という計画有給休暇制度を定め5日間の有給休暇取得を義務化。
・休業中の情報提供
 育児休業中も会社の情報を提供。孤立感や仕事を離れる不安の解消に。
・子育て応援ハンドブック
 利用できる制度・必要な手続き・行政からの支援などを網羅したハンドブックを作成し復帰をサポート。
・病児・病後児保育の保育料を一部補助
 2014年12月から病児・病後児保育の保育料を1回につき、本人負担は500円。残額は1カ月子ども一人あたり5000円を上限に補助。
・相談窓口の設置
 当初、女性相談窓口という名称。現在は、女性に限らず男性も、メンタルヘルスを含めて相談できる窓口を設置。
・再雇用制度
 2012年9月から設置。配偶者の転勤や育児に専念したいなどの理由で薬剤師が一度退職した場合、再度薬剤師として復帰できる制度。「再雇用補助金」の支給もあります。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
女性の離職率が低下、男性の育休取得の増加など

 育児短時間勤務制度を利用している女性は、限られた時間の中で業務に専念し、仕事を継続しています。長く働き続けていただけることは会社にとってもプラスになり、本人のキャリアアップにもつながります。意義のある制度だったと思っています。また、まだ結婚・出産していない女性にとってのロールモデルができ、「自分も将来は制度を利用して働き続けよう」という意欲につながっています。利用者が増えていくにつれて、お互い様の意識も広がっています。
 女性の離職率も下がりました。また、くるみん認定や当社の子育て支援をホームページ等でも公開しているため、それを見て優秀な人材が集まってくれるようになりました。
 男性社員にも変化が表れています。育児休業を取る男性が増え、2019年には2名が取得。過去に1年間の育休を取得した男性社員もいます。また、現在は育児短時間勤務制度を利用している男性もいます。
 男性も育児に参加し、仕事と育児を両立できることを示していかなければ、女性の負担が減らず、女性活躍が進みません。男性の育休取得者が増えることや男性の働き方を見直すことが、女性が働き続ける上でも重要なポイントとなると思います。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
社員の声を聞き、制度に反映させる

 年1回、自己申告で働く環境について社員の意見を募っています。社員の声からわかったのは、両立の一番のネックは子どもの病気だということ。周囲に迷惑をかけるのが心苦しいという声もありました。病児・病後児の保育料補助の制度は、そのような声がヒントになりました。
 女性活躍推進というと一部の女性を優遇していると思われる可能性があるので、そうではなくお互い様であることを丁寧に説明しています。また、時として男性管理職の過大な気づかいが女性のモチベーションを下げていることも理解してもらう必要があります。

今後の課題・展望
長期的なキャリアをイメージできるよう支援

 短時間勤務や育児休業の方々に将来のキャリアについて聞くと、今は子育てで精一杯という声が多いです。この方たちが5年後、10年後を見据え、意欲を持ってキャリアアップを目指せるよう自身の認識、会社としても仕組みづくりが必要と考えています。研修等をさらに充実させ、やる気がある人には課長代理やリーダー職など活躍の場を提供し、女性の意識を高めていきたいと考えています。

女性従業員の声 制度利用者の声画像

制度を利用して
仕事と育児を両立
資格取得も

薬剤師
都竹 宏子さん

会社の制度に感謝して、その分しっかり働きたい

 以前は同じ地域の保険薬局で働いていましたが、有給休暇が取りづらい社風でした。子どもが小学校に上がると平日の学校行事が多いと聞いていたので、その前に転職したいと思っていました。当社はくるみん認定を受けており、子育てに理解があると聞いて、2017年に転職しました。
 現在は、育児短時間勤務制度を利用し、9時から15時まで勤務しています。保育園児と小学生の子がいますが、育児短時間勤務制度のおかげで余裕をもって保育園の送迎ができ、助かっています。子どもが病気にかかった時は、病児保育料補助の制度を利用しました。最近ではコロナによって小学校が休校となり、学童保育も時短になったため半日有給を利用しました。子どもが一人でお留守番できるようになるかどうかが一つの壁ですね。会社の制度には満足していますが、欲を言えば、子どもの急な病気で病院に行きたいときなどに1、2時間だけ使える時間有給の制度があればと思います。
 短時間勤務で働くことに最初は気兼ねもありましたが、終業時間になると上司から「帰っていいよ」と声掛けしてくれるので、後ろめたく感じなくてすみ、ありがたいです。勤務時間中は集中して、優先順位をつけて効率的に仕事を片付けるスキルが上がりました。会社の制度や職場の方たちのサポートにはとても感謝しているのでその分、少しでも役に立てるようしっかり仕事をしたいと思っています。

時短勤務をしながらも薬剤師として活躍

 様々な制度を利用して働き続けることができ、また、会社から研修のチャンスもいただけたので積極的に参加することができました。認定薬剤師の資格を継続し、かかりつけ薬剤師として多くの患者様と接しています。また、出産や子育てを経験したことで、妊婦の方や子ども連れのお客様にも自信を持って対応できるようになりました。まだ子どもに手がかかるので、この先のキャリアアップまで考える余裕はありませんが、これからも若い世代がどんどん育休を取得して復帰してくると思うので、何か私の経験で役に立てることがあるのなら、サポートしていきたいです。

(データの取材時点:2020年12月)

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