女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2020年度

サンワコムシスエンジニアリング株式会社 (建設業)

根気よく女性の数を増やしロールモデルを見せて早期から育成する

認定マーク

企業プロフィール

設立
1947年
所在地
東京都杉並区
事業内容
電気工事業、電気通信工事業、土木工事業、管工事業、建築工事、鋼構造物工事業、舗装工事業、塗装工事業、消防施設工事業
従業員数
823人(うち女性74人)
企業認定・表彰等
くるみん認定、えるぼし(認定段階2)

取組内容

仕事と育児の両立支援男性育児参画短時間正社員制度女性活躍推進女性採用拡大女性職域拡大

特徴的な制度・取組など

  • 育児休業は最長子どもが2歳6ヵ月まで
  • 子どもが小学校3年生終了まで勤務時間の繰り上げ・繰り下げが可能
  • 勤務時間の短縮(繰り上げ・繰り下げと併用可)
  • 人材育成マニュアルによるキャリアアップ支援 ほか

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インタビュー

  • 総務人事部長
    山田 知広さん

取組のきっかけ・経緯
男性の多い職場に女性を増やしたい

 サンワコムシスエンジニアリング株式会社は情報通信、電気設備の総合エンジニアリング企業として、前身の三和エレック時代を含めると今年で創立74年目の会社です。東京都杉並区に本社を置き、北海道から沖縄まで国内に9支店、海外はジャカルタにも支店を持ち、グループ全体では16,000名超、当社単独では 800名を超える社員が働いています。
 もともと男性の多い建設・通信業に属し、当社も例にもれず10年ほど前までは女性比率は約5%。現在わずかに増えていますが、それでも約9%に過ぎません。
 少子高齢化による労働人口の減少や、国の進めるダイバーシティ、女性活躍推進の流れ等を受け、当社でも2016年前後から、女性を含む多様な人たちが働きやすい環境づくりに積極的に取り組み始めました。

具体的な制度の内容
積極的に女性を採用しキャリアアップをサポート

・女性採用拡大
 最初に取り組んだのは女性社員の採用拡大です。特に新卒採用には数値目標を掲げて積極的に取り組みました。例えば女性向けの動画やパンフレットを作成し、女性も活躍できる職場であることをアピールしました。女性だけを対象とした会社説明会も開催。実際に活躍する女性社員に体験談を話してもらい、入社後の働く姿をイメージしてもらいました。また、女性社員をリクルーターとし、母校の後輩に積極的に声をかけてもらいました。
・女性職域拡大
 これまでは、女性は事務職というイメージがありましたが、技術職でも積極的に採用をしました。また、事務職は文系、技術職は理系といった枠も取り払いました。
・資格取得の奨励
 建設・通信業は、電気工事士など資格が必要な業務が多いのが特徴です。これらの資格取得を女性社員にも奨励し、取得に必要な費用を一部会社が負担するほか、資格を業績評価や昇格の判断材料ともしています。
・キャリアアップ支援
 人材育成マニュアルを作成し、当社が求める人物像や必要とする資格等を明文化しました。これによって、社員それぞれが自分のキャリアをイメージしやすくなりました。また、個人の適性・希望を考慮しながら、社員が個々の特性を生かして活き活きと働けるよう、サポートする仕組みを作りました。年1回、キャリア面談を行い、上司と相談しながら目標を設定し、着実なステップアップを目指します。
・女性活躍プロジェクトチームの結成
 1年任期でメンバーを募り、毎年テーマを変えて、働き方改革について議論をし、1年間でアイデアをまとめて経営者に提言しています。この活動によって実際に、次のような施策が実現しました。
▪育児休業を最長子どもが2歳6ヵ月まで延長
▪短時間勤務を子どもが小学校3年まで延長
▪始業時間と終業時間を前後2時間までスライドできる
▪長時間労働の見直し
▪有給休暇の取得を奨励 
▪出産一時金の支給 等

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
働き続ける女性が増え、男性も意識が変わった

・女性の増加、職域の拡大
 積極的な女性の採用により、わずかに社員の女性比率は高まってきました。また、育休期間の延長や、短時間勤務、始業時間終業時間のスライド等、育児との両立支援を行うことで、出産後も制度を利用して働き続けるという選択肢が増えたことも、女性比率向上につながっています。
 技術職で採用され、現場に出て男性と遜色なく活躍している女性も増えました。取引先からも男性と同等に評価され、女性のやりがいにもつながっています。
 若い世代では、入社当初から男女の区別なく働くことが当たり前の文化になりつつあります。
・長時間労働の是正
 従来は、休みを取ることに対しネガティブなイメージがありましたが、月に1回、原則第3金曜日に15時に退社できる「サンコムフライデー」を2017年から導入したことで、仕事を早く切り上げてプライベートを充実させることが、仕事にもよい影響を与えるという意識が広がってきました。
 仕事のやり方を見直し残業時間も大幅に減少しました。
・男性の育児休業取得も
 育児休業を取得する男性も増えてきました。これまでに12人が申請しています。2、3日といった短期間の例は以前からありましたが、数カ月取得する男性も5人おり、長期間育児休業を取得することも珍しいことではなくなりました。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
ロールモデルを見せて意識を変える

 女性社員数が少ない中で、いくら女性活躍推進をうたっても、意識を変えることは容易ではありません。実際に活躍する姿を見せるしかないと考え、活躍する女性を紹介する映像やパンフレットなどのツールを制作しました。また、技術職や営業職で活躍している女性に話を聞ける座談会を開催したり、社内だけでは事例が少ないので、グループ会社の女性にも声をかけて交流できる機会を設けるなどしています。

今後の課題・展望
今後も女性管理職を育成していく

 女性管理職については、そもそも母数が少ないこともあり、2016年当時の女性管理職比率は約0.5%、直近でようやく3%、実数にして5名という状況です。今後も女性の採用に力を入れ、早期から管理職候補の育成を行う考えです。また、現在はほとんどが担当課長なので、今後は課長職、部長職も増やしていきたいと考えています。

女性従業員の声 制度利用者の声画像

急ピッチで制度が充実
会社に感謝しながら
働き続けています

総務人事部秘書室
課長補佐
山下 美絵さん

第1子から第2子の間に制度がどんどん充実

 1998年に入社し、今年で勤続22年目となります。入社当初は埼玉支店に勤務していましたが、その後、本社の経営企画部に異動。その時に第1子を出産。産休・育休を取得した後復帰。その後第2子を出産し、産休・育休取得後、安全品質管理本部に異動となり、現在に至ります。
 第1子出産時、まだ両立支援の制度が整っておらず、育児休業は最長1歳6ヵ月まで。ところが保育園に入れず、有給休暇を利用し、職場復帰しました。また、通常の勤務では、保育園の送迎ができないため、育児時短を利用しましたが、上の子のときは3歳まで。下の子のときは、制度が充実して小学校3年生まで利用できるようになりました。また勤務時間の繰り上げ、繰り下げも利用し、朝の送りは夫にお願いし、夕方のお迎えは私が担当するというように分担もでき、仕事と育児の両立ができるようになりました。
 私が出産する以前は、先輩女性で出産後も仕事を続ける人はほとんどおらず、妊娠や出産を機に辞める方が大半でした。前例がなく、仕事を続けていけるか不安でしたが、私が出産した頃から制度が整い始め、そのおかげで仕事が続けられました。また、育休中に子育てに専念できたからこそ、新しい気持で仕事に戻ることができました。小学校1年になると会社からランドセルのプレゼントがあります。会社からの様々な制度やサポートにはとても感謝しています。

今後は後輩の育成もしていきたい

 1年任期で女性活躍プロジェクトチームのメンバーとなったことがあり、長時間労働について議論しました。1年では原因の解明までしかできませんでしたが、翌年のメンバーに引き継ぎ、残業時間の縮小の成果につながりました。
 下の子が小学生になり、手も離れてきたので、そろそろ自分のキャリアを見直しステップアップを考えなければならない時期になりました。これまでは自分のことで精一杯だったので、今後は後輩の育成もしていきたいと思っています。以前に比べると女性が働き続けるための制度はかなり充実しているので、後輩にもがんばって働き続けてほしいと思います。

(データの取材時点:2020年11月)

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