女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2020年度

三州製菓株式会社 (製造業)

ポジティブ・アクションで2023年までに女性管理職を50%に

認定マーク

企業プロフィール

設立
1950年
所在地
埼玉県春日部市
事業内容
菓子専門店向けの高級米菓(せんべい、あられ)およびパスタスナックの製造販売
従業員数
208人(うち女性158人)
企業認定・表彰等
くるみん認定、えるぼし(認定段階3)、均等・両立推進企業表彰、ダイバーシティ経営企業100選 / 新・ダイバーシティ経営企業100選

取組内容

仕事と育児の両立支援テレワークフレックスタイム制短時間正社員制度女性活躍推進女性管理職登用

特徴的な制度・取組など

  • 育児休暇は短時間勤務にフレックスをプラスして取得可
  • 子の看護休暇(無給)1人目10日・2人目15日半日ずつ取得可
  • 育児休業のうち5日間を有給とする(但し連続取得する事)
  • 一人三役制度、半日有給休暇制度等実施 ほか

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インタビュー

  • 代表取締役社長
    斉之平 伸一さん(左)
    監査役
    板垣 千恵子さん

取組のきっかけ・経緯
全国に先駆けてダイバーシティ経営を

 1988年に40歳の時に社長に就任。企業理念に「人が真に活きる経営の追求」を掲げ、全社員が活躍できるダイバーシティ経営を目指しました。当時、当社のある埼玉県は全国に先駆けてウーマノミクスを進めており、社長の斉之平が委員会の座長を務めていました。また、2006年には当時係長職だった板垣が社内に発足した男女共同参画推進委員会委員長に任命されました。これにより、他社事例を数多く見たことや女性活躍推進についての知見を得たこともあり、積極的に女性活躍推進の取組を行いました。

具体的な制度の内容
高い目標設定と独自のアイデア

・ポジティブ・アクション
 ダイバーシティの推進を経営方針として明文化し、女性活躍の数値目標を設置して、毎月の経営会議で進捗報告を行いました。2011年には厚生労働省のポジティブ・アクション情報サイトで、2020年までに女性管理職比率35%という国を上回る目標を掲げて公表し、2020年10月現在で、41%を達成しています。
・女性の育児支援
 短時間勤務やフレックスタイムを導入しました。リモートワークも認め、子育てしながらでも働きやすい環境を整えています。
 また、以前は育児によって退職し、パート勤務になる女性が大半でした。せっかくの能力を生かしてもらおうと、バート職を「パートナー社員」と名称を変え、正社員への登用を推進しました。
・休みやすい体制
 有給休暇を取りやすくするため、年初に全員の有給休暇をスケジューリング。現在、有給休暇の取得率は83%となっています。男性の育休取得も奨励しており、期間の長短はありますが、現在、100%が取得しています。
・1人3役制による助け合い
 子育てに限らず、自身の病気や介護などでも休みやすくするために、1人が1つの専門スキルプラス2つのスキルを身につけ、急な欠員に対応できる態勢を作りました。
 また、メールアドレスも部署内やグループ内で共有にし、1人が休日中にも他の人がフォローできる態勢に。これによって、顧客に迷惑をかけることなく迅速な対応ができ、休む人は気兼ねせずに休みやすくなりました。
・女性の登用
 当社の製品である菓子を買うのはほとんどが女性であることから、企画チームに女性を多く配置しました。また、会議では、男性社員発言禁止タイムを設け、女性が発言しやすいようにしています。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
女性の発想からヒット商品が続々

 以前は出産を機に退職する女性がほとんどでしたが、今では出産育児を理由に退職する女性はおらず、育休後の復帰率は100%です。有給休暇の取得率も向上しました。男性の育休取得も、以前はほとんどありませんでしたが、現在では100%となっています。
 パート社員から正社員への登用も増え、直近では38%を正社員に登用しています。
 女性が多く配置された企画チームからは男性ではとうてい思いつかない柔軟な発想で、数々のヒット商品が誕生し、売上に大きく貢献しています。これまでなかった斬新な製品の開発には、製造機械から自社で作る必要があり、大きな投資が必要でしたが、そのおかげで、同業他社には真似ができない、大きな付加価値をつけることができました。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
最初は大きな抵抗も。一つの成功事例で弾みがついた

 女性活躍の大きなネックとなっているのは長時間労働ですが、これを瓦解するのは困難でした。各部署のリーダーと対話を重ね、月1回のノー残業デーへの協力を呼びかけました。最初は強い反発がありましたが、やってみると「仕事の段取りを工夫すれば達成できた」という声が多く挙がり、やればできるという意識が広がりました。この成功が、他の改革にも大きな弾みとなりました。
 女性管理職の登用については、当初、女性側がなかなか手を挙げようとしませんでした。そこで、北欧の事例を参考にし、男性を1人昇格させるときには同時に女性も1人昇格させるというクオータ制(割り当て制)を実施。これが大変効果を発揮しました。
 1人3役制は、忙しい業務の合間を縫ってスキルを身につけるのが大変で、なかなか広がりませんでしたが、好事例を朝礼時や社内のイントラネットなどで公表し表彰するなどによって、普及・定着させてきました。
 これらの改革は、当社がもともと支援型職場を目指し、助け合いの風土づくりを行ってきたからできたことだと思います。

今後の課題・展望
女性活躍推進を謳わなくても当たり前に女性が活躍する時代に

 2023年までに女性管理職50%を目標にしています。クオータ制を継続していますので50%は間もなく達成できるでしょう。これまでは、改革に弾みをつけるため、昇格時の男女比を1:1にするクオータ制のように、女性を優遇する施策を打ってきましたが、今後はその必要もなくなるでしょう。現在、女性活躍推進をとりたてて謳わなくても、女性も男性も当たり前に活躍できる会社になっていると思います。
 これからは、社会全体もそのような方向に向かっていくと期待しています。

女性従業員の声 制度利用者の声画像

女性の意見を聞き
機会を与えてくれ
挑戦する自信ができた

商品企画室
アシスタントマネージャー
飯田 友梨子さん

育児支援制度と助け合いの精神がある安心感

 商品企画室で、大手テーマパークの商品のOEM商品の企画を担当しています。
 当社には2011年に中途入社しました。前職の時に結婚し、出産後も長く働きたいと思っていましたが、休暇を取りづらい職場で、育休後復帰して働く女性が大変な思いをしている姿を見ると、その会社で仕事と子育ての両立ができるかイメージできませんでした。そこで転職活動をし、女性活躍推進に積極的な当社に転職しました。
 2015年に1人目を出産、産休育休を取得し、1年後に復帰。間もなく2人目の産休育休に入り、2018年6月に現在の部署に復帰しました。現在フルタイムで復帰しましたが、残業免除で働いています。
 利用してよかった制度は、リモートワークと看護休暇です。上の子が重い病気にかかり、保育園に通えない期間があったため、看護休暇とリモートワークを利用して働きました。また、1人3役制度があったため、出社できない日には何かと助けてもらいました。

身近なロールモデルの存在が勇気を与えてくれる

 今年9月から、上司から背中を押され、管理職(アシスタントマネージャー)になりました。先輩社員に、育休後、子育てをしながらアシスタントマネージャーになり、その後、マネージャーに昇格した女性がいて、残業をせずに管理職を務めている姿を身近に見ていたため、あまり不安はありませんでした。また、お互いさまの精神で助け合う風土があることも心強いと思います。
 当社は、女性の意見をよく聞いてくれ、また女性にチャンスも与えてくれる会社なので、自信ができて、その分がんばろうという気持ちになります。以前は自分のことで精一杯でしたが、管理職になると部下が快適に働けるためにどうすればいいかを考えるようになりました。先輩社員たちが作ってくれた今の制度や風土を守りながら、助け合うことの大切さを後輩たちにも伝えていきたいと思います。

(データの取材時点:2020年10月)

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