女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

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2020年度

亀田製菓株式会社 (製造業)

女性の声を吸い上げ社内の理解を得ながら丁寧に改革を進める

認定マーク

企業プロフィール

設立
1957年
所在地
新潟県新潟市
事業内容
菓子の製造販売事業
従業員数
3,379人(うち女性1,328人)
企業認定・表彰等
くるみん認定、えるぼし(認定段階2)

取組内容

仕事と育児の両立支援男性育児参画短時間正社員制度女性活躍推進女性管理職登用

特徴的な制度・取組など

  • 子どもが3歳の年度末まで、午前9時から午後4時まで(うち1時間は休憩)の6時間勤務とする
  • 産前休暇前及び育児休業復帰前面談の実施
  • 配偶者出産特別休暇(有給)を3日付与(出産翌日から56日以内に利用可)

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インタビュー

  • 総務部
    人事チームマネージャー
    澤田 大さん(右)
    人事チーム
    佐藤 藍子さん

取組のきっかけ・経緯
小さな意見交換会が発端に

 亀田製菓株式会社は、「亀田の柿の種」などでおなじみの、国内米菓市場の約30%のシェアを占める菓子の製造販売会社です。設立当初から女性従業員数比率が高く、勤続年数も男性とほぼ同じで、数字の上では、女性活躍については比較的進んでいる会社です。しかし、女性管理職の登用はそれほど進んでいませんでした。
 2003年頃、女性たちがどんな気持ちで働いているのか、会社に何を求めるのか、定期的に意見交換を行う、女性活用委員会を発足。その後、組織横断的なプロジェクトにするべきだという動きがあり、2014年に、各部門に担当者を配置して女性の意見を吸い上げていきました。さらに2015年には女性活躍推進担当を選任し、ライフイベントを迎えた女性でも活躍できる環境整備を進めました。

具体的な制度の内容
管理職候補の育成、育休復帰支援など

 法律を上回る育児・介護休業制度のほか、次のような制度を整備しました。
・女性管理職を増やす試み
 女性管理職数の数値目標を設定したほか、スキル向上のために様々な研修を行いました。たとえば、社外派遣研修にリーダー候補となる女性を派遣し、リーダーとなるためのスキルを学んだり、ロールモデルから学ぶために外部から女性リーダーを招いて交流会を行いました。また、視野を広げ、社外でのネットワークを構築するために異業種女性交流研修への派遣も行いました。
・産休・育休中、復帰後の支援
 安心して産休や育休に入っていただき、また復職時の不安を取り除くため、産前休暇前及び育児休業復帰前面談を実施しています。また、子どもが3歳の年度末までの短時間勤務制度も導入しています。
 ユニークなのは、子どもが生後8カ月頃に、当社製品の「ハイハイン」という乳幼児向け米菓を贈るという習慣。自社製品への愛着が深まり、育休中でも会社とつながっていることを感じることができると好評です。

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
女性管理職の増加、意識の高まりも

 女性管理職の登用は進んでおり、直近3年間の女性管理職比率は、2017年が10.5%、2018年が9.9%、2019年は14.5%なっています。
 また、数値データはありませんが、研修や交流会を開催することによって、「女性が意見を言える場ができた」、「キャリアについて考える機会ができた」などの声が上がってきています。とくに、外部から女性リーダーを招いて行う交流会や外部研修への参加は、大変刺激になっており、参加者の意識は高まっていると感じます。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
社内の理解を得ながら丁寧に進めていく

 女性管理職の登用に力を入れたい気持ちはありますが、そこにフォーカスしすぎると、男性側が不公平感を覚えたり、女性側でもプレッシャーを感じるなど、戸惑いが生じます。社内の理解を得ながら、一歩一歩進めていくことが大切だと感じています。
 「自分に務まるだろうか」と不安な女性が多いので、女性が活躍できる、子育てと両立しながら管理職もできるということを、根気強く伝えています。女性管理職歴の長い社員が率先して情報交換会を開くなどの動きもあります。横のつながりを広げながら、今後も女性の意欲を高めていきたいと考えています。

今後の課題・展望
男性の育児参加も促していきたい

 現在、従業員の女性比率は約4割。今後も増え続け、近い将来には半数に迫ると考えられますので、管理職比率も上げていきたい。管理職候補となる若手の育成は今後の課題です。同時に、出産後も長く働き続けられる環境の整備や両立支援は今後も続けていく考えです。
 当社には、本社や営業拠点のほか、新潟県内に4カ所の工場も持っています。2015年10月には各工場で、女性メンバーで構成した職場環境改善プロジェクトを立ち上げました。働きやすい環境作りをテーマに現在も改善活動を続けています。
 男性の育児参加も力を入れているところです。現在、男性社員を対象に、配偶者の出産日から56日以内に3日間の特別休暇(有給)を付与する「ハイハイン休暇」という制度を設けています。育児休業を取得するには抵抗があるという男性が多いので、まずは有給休暇を利用して育児参加に慣れていっていただくことが狙いです。
 急激な変化は難しいですが、着実に社内の意識は変わってきています。男性も女性も個々の能力を発揮して、ワーク・ライフ・バランスを取りながら働ける環境づくりを今後も進めたいと考えています。

女性従業員の声 制度利用者の声画像

ダイバーシティの
文化を広めたい

商品本部
マーケティング戦略部
亀田の柿の種ブランド担当
橘田 奈津美さん

在宅勤務、フレックス勤務を活用

 2010年に入社し、営業部門に配属されました。入社前に、先輩社員との交流会があり、営業職の女性や開発担当の女性から話を聞くことができました。女性も働きやすく、活躍できる職場だということに大変魅力を感じました。
入社5年後にマーケティング戦略部に異動になり、同部署の中で様々な業務を経験しました。2018年6月から産休・育休に入り、今年4月に復帰、現在は、在宅勤務も利用しながらフルタイムで勤務しています。
 育休中も上司が定期的に会社の様子を知らせてくれ、また半年毎に新製品が送られてきて、会社の情報を知ることができたのはありがたかったですね。
 2年ものブランクがあり、子育てと仕事の両立ができるかどうか不安でしたが、在宅勤務とフレックス勤務が利用できたため、無理なく復帰ができました。
 たとえば、朝、子どもを保育園に送った後、1~2時間は在宅勤務、その後出勤して夕方には退社、保育園に子どもを迎えに行った後、再び在宅勤務、といった働き方をしています。子どもの事情で数時間休んだ場合も、1カ月内で勤務時間の帳尻が合えばよく、子育てとの両立にはとてもありがたい制度ですね。社内の風通しがよく、困ったときは誰にでも気軽に相談できる社風も、長いブランクの後に復帰した私にとってはありがたかったです。

育休によるブランクをプラスに転じる

 育休で仕事にブランクができることをマイナスにとらえる人も多いかもしれません。しかし、当社の製品を買ってくださる方の多くは主婦の方です。私もその立場に立ってみて初めて気づくことが多々ありました。これは男性にも言えるかもしれません。1カ月でも育休を取って、今までとは違う目線で会社を見てみることで、得られるものは大きいのではないでしょうか。
 現在私が所属する部署は、女性目線は生かしながらも、性差を感じることなく働ける環境です。この文化を部署内だけでなく全社に広めたい。そして会社をよりよく変えていく一翼を担いたいと思っています。

(データの取材時点:2020年10月)

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