女性活躍・両立支援に積極的に取り組む企業の事例集

厚生労働省

女性の活躍推進・両立支援総合サイトトップ > 女性活躍・両立支援事例集トップ(事例検索) > 企業事例

2020年度

株式会社カオナビ (情報通信業)

男女問わず最高のパフォーマンスを発揮できる革新的な働き方を実践

認定マーク

企業プロフィール

設立
2008年
所在地
東京都港区
事業内容
タレントマネジメントシステム「カオナビ」の製造・販売・サポート
従業員数
164人(うち女性約60人)
企業認定・表彰等

取組内容

仕事と育児の両立支援仕事と介護の両立支援テレワークフレックスタイム制短時間正社員制度

特徴的な制度・取組など

  • フレックス±20時間制度
  • 在宅支援金
  • スイッチワーク
  • MY WORK STYLE ほか
取組事例ダウンロード 

インタビュー

  • コーポレート本部
    人事グループ・マネージャー
    小野 佳乃子さん

取組のきっかけ・経緯
長時間労働を是とする働き方を変えたい

 株式会社カオナビは、HRテクノロジー業界で、社員の個性・才能を発掘し戦略人事を加速させるタレントマネジメントシステム「カオナビ」を提供している会社です。HRテクノロジー業界にもさまざまなサービスがありますが、創業当時、まだ日本では一般的ではなかったタレントマネジメント分野の草分けであり、今も国内シェアNo.1 ※を誇ります。
 当社にはもともと「ぎゅっと働いて、ぱっと帰る。」というカルチャーがあり、短時間で生産性を上げ、長時間労働をよしとする働き方を変えたいと思っていました。そこで、2018年の働き方改革関連法成立を機に、2019年4月より、「フレックス±20時間制度」という独自の制度を導入。これは、月所定労働時間に±20時間の幅を設け、自分の裁量と責任で生産性を向上させることで、各自で労働時間をコントロールできる制度です。この時間を兼業やプライベートの充実、育児や介護との両立等に活かすことができます。
 その他、2020年の新型コロナウイルスの影響で、様々な改革に踏み切りました。

具体的な制度の内容
働く時間も場所も自己裁量と責任で自由に選択

 高い生産性を上げることを目的とし、一人ひとりが自分に合った働き方を自由に選べ、働く時間や場所に縛られない働き方=「MY WORK STYLE」を実施しています。
・リモートワークの導入
 「ハイブリッド勤務」という名称で、オフィスと自宅のどちらでも自由に選んで働くことができる制度を導入しています。どうしても実家に帰らなければいけない等の理由で、自宅以外で働く場合も許可を得れば業務可能です。
 当初はリモートワークに懐疑的な声もありましたが、新型コロナウイルスの影響で一気に広がりました。
・在宅支援金
 在宅勤務の環境が整っていなくて困っているという声が多いことがアンケートによって明らかになり、1人あたり50,000円を支給。PC周辺機器、インターネット環境、机や椅子など各自必要なものを整備できるようにしました(2021年3月末入社者まで)。
・スイッチワーク制度
 在宅での勤務は、育児や家事などで中断されてしまうこともあると想定し、スイッチのように仕事モードのON/OFFを切り替え、細切れに働くことを認める制度です。育児や家事だけでなく、各社員の生活スタイルや自律的なキャリア形成に柔軟に対応できるようにしました。
・スーパーフレックス±20時間制度
 もともとのフレックス±20時間制度からコアタイムを廃止。5:00~22:00の中で任意の時間帯を1日4時間以上選択して働く制度です。 (月の所定労働時間は働く必要あり)

取組の成果・取組を進めたことによる効果等
リモートワークの普及によって働きやすさが向上

 新型コロナウイルスの影響でリモートワークが一気に進み、その結果、在宅業務は難しいと思われてきた部門も含め、どの職種であってもリモートワークをできるという認識が広がりました。この動きがきっかけとなり、スイッチワークやスーパーフレックスという考えも生まれました。
 そのほか、システムを活用することで、当たり前にあった代表電話対応をなくす等の取り組みも行い、リモートでも仕事が成り立つような業務の仕組み化が進みました。現在では、100%全ての社員が在宅勤務可能となっています。
 始めたばかりの取組なので、売上等の数字で測ることは難しいですが、働きやすくなったことで社員のモチベーションが明らかに変わりました。また柔軟な発想も生まれやすくなっていると感じます。育児をしながら働いている方からは、リモートワークやスイッチワークで大変助かっているという声も上がってきています。

取組を進めるにあたっての工夫・苦労
前例がない革新的な取組ゆえの悩み

どこまで振り切った制度にするかという判断には悩みました。たとえばハイブリット勤務も、「週〇日は出社する」などと制約を設けるべきかどうか。一般的な日本の働き方から見ると革新的であり前例のない取組なので、ここまでやっていいのかと、議論を重ねました。効果はこれから検証しなければなりませんが、振り切った制度にして良かったと思えるように今後も改善等を行っていきたいと考えています。
 当社の取組を見て、社員に甘いのではと感じる方もいるかもしれませんが、あくまでも、「最高のパフォーマンスを発揮するために、柔軟な働き方ができる環境を提供する」ことが目的ですから、当然ながら成果も求められます。それをトップも明確に発信しており、社員も賛同し理解しているからこそ、うまく運用ができていると思います。

今後の課題・展望
当社の改革が日本の働き方を変える動きになれば

 リモートワークを進めることで、オンラインでしか会ったことがない人が増えており、「コミュニケーションが取りづらい」という声も聞かれます。リモートワークを始めたばかりの頃、毎日時間を決めて誰でも参加できる場をオンラインで設定しましたがうまく稼働しませんでした。2020年11月に移転した新本社は「コミュニケーションを取りに来たくなるオフィス」になっていますが、今後も解決に向けて試行錯誤していきたいと考えています。
 当社での取組を参考にしていただけたらと思いますし、他社のよい取組を当社も参考にして切磋琢磨していけたらと思います。そうすることで、日本全体の働き方を変えていければ嬉しいですね。

女性従業員の声 制度利用者の声画像

男性も家事育児を担うことで
女性が働きやすい社会の
実現につながっていく

コーポレート本部長
杣野 祐子さん

制度をフル活用して育児と仕事を両立

 2018年に当社に転職。法務担当として当社の上場にも微力ながら貢献することができました。その後、マネージャーを経て本部長に昇格し、現在に至ります。
 小学生1人と保育園児1人の育児と仕事を両立しており、入社時に、短時間勤務制度の利用を申し出ましたが、「フレックス±20時間制度を利用すれば時短分を吸収できるのでは」と代表の柳橋から提案され、フルタイムで入社しました。
 短時間勤務制度を利用しないで大丈夫かと不安でしたが、労働時間よりも成果を重視する社風であったこと、皆当たり前にフレックス±20時間制度を利用していることから、気兼ねなく利用できています。
 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言によって在宅勤務がスタート。このおかげで、子どもの学校や保育園の休業にも対応できました。また、スイッチワークと在宅勤務をあわせて使うことで、子どもの学校行事や保育園のお迎え等で業務が中断した分は夜に仕事をすることで埋め合わせるといった働き方ができ、とても助かっています。

多くの人が制度を利用することで、より定着しやすくなる

 制度があっても活用できないと意味がありません。当社では、皆当たり前に使っていますし、新しく入社した人もそれを見るから使いやすい。広がっていくのも早いと思います。
 今後も制度を躊躇なく使える土壌の形成が重要だと考えています。そのためには、性別や理由を問わず、制度を利用する人が増え、実績を作っていくことが大事です。
 当社ではいい意味で女性を特別扱いしておらず、男女問わず誰もが働きやすい環境を目指しています。実際、在宅ワークやスイッチワークで家庭と仕事を両立している人は女性だけではありません。女性だけでなく、男性も育児や家事を担うことで、女性も働きやすい社会の実現につながっていくと思うので、男性にこそ、こういう制度を活用してほしいですね。

(データの取材時点:2020年12月)

PAGE TOP